2012年06月29日

ストーリーウォーズ 最終章!




ストーリーウォーズ

最終章

脚本:やくも



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最終章 「旅路の末に」




バルト:私は今まで自分の罪を後悔して生きてきた。だが・・・愛する者を失った悲しみを今まで知ることはなかった。それがこれほどまでに・・・痛く・・重いものだと知った。もちろん、正直なことを言えば、お前を殺したいほどお前が憎い。だが・・・お前のおかげで・・・ようやく、心から私が殺めてきた者たちの家族に謝罪することができる・・・ありがとう。



ヒルコ:・・・訳の分からないことを言う人だ。憎い相手を憎まないだなんて。そんな生き方・・・してたら・・・僕ももっと違う生き方ができたのかな・・・。



バルト:・・・もっとお前に早く会えていたら、ガヴローシュも巻き込まずに済んだかもしれないな。・・・さあ、今なら君たちの気持ちが痛いほどよく分かる。私を殺してくれ。君たちの愛する者たちを奪った罰として。



ヤギ:確かに・・・あんたは俺の仇だ。でも、あんたのおかげで俺や仲間たちは助かった。母さんをはじめ街の人たちの命もあんたは救ってくれた。・・・恩人を殺すことはできない。



バルト:かまうことはない。私も早くあの子に会いたいのだから・・・。



女王:・・・ダメ。あなたは死んではいけない。



白雪:お義母さん!



(女王、白雪に起こされる)



女王:あなたは・・・さっき玉座の剣を引き抜いたでしょう?この剣は使う者を選ぶ剣。玉座に座るにふさわしくない者は引き抜くことすらできない・・・。



白兎:つ、つまりバルト殿こそ、このアンデルセン王国にふさわしき新たな国王?!



バルト:わ・・私が・・・国王?馬鹿な!その剣ならガヴローシュも使っていた!



女王:それは剣が王であるあなたを守るため、彼に自らを使わせたのよ。



ドワフ:うーむ!確かにわしも見たぞ!剣が倒れたあの子の手元まで独りでに動いていったのを。てっきり、見間違いかと思っとったが・・・。



白雪:お義母さん・・・傷が深すぎます。もう話すのは・・・。



女王:ありがとう。でも、やめるわけにはいかないの。・・・バルトお願い、王になって。あなたならできるわ。私のように闇に落ちた人をも救おうとする、あなたならば必ず。



ヤギ:俺もそう思う。あんたになら、任せられそうな気がする。



バルト:き、君まで何を言っているんだ?!いけない!そんなことは許されない!



三蔵:バルト、分かりませんか?あなたはたった今死んだのですよ?「白い牙」という殺人鬼は既に死んだのです。今私の目の前に立っている男は、自分のことすら省みず、国民のために尽くすことのできる、王にふさわしい男です。多くの人を救うことが、あなたが目指していた道なのではありませんでしたか?



バルト:三蔵様・・・分かりました。でも、一つだけお願いがあります。どうかこの国にとどまり、あなたの語る神仏の教えをこの国に役立たせてください。



悟空:はぁ?!無理無理!!お師匠様は世のため人のため、天竺にお経をとりに行く身だぜ!



ヒルコ:天竺には・・・もう何もないよ。僕の仲間が天竺の仏教をすべて滅ぼしたから・・・。



三蔵:そ、それは本当ですか?!



ヒルコ:三蔵さん・・・僕からも頼む。僕が倒されたことを知れば、『ソロモン』は必ずこの国を狙う。バルトさんを・・・守ってあげて下さい。



バルト:・・・ヒルコ?なぜ?



ヒルコ:あれ?ご自分で言ってたじゃないですか。『誰しもが生まれ変われる』と・・・。



(一瞬、笑みを浮かべ息絶える)



白雪:一本取られてしまいましたね、バルト殿。いえ、バルト国王陛下。



バルト:・・・・・。



三蔵:・・・分かりました。引き受けましょう。



悟空:い、いいんですか?お師匠?!



三蔵:悟空!今からあなたをこの国の大将軍に命じます!この国をしっかり守って下さいよ!



悟空:だ・・・大将軍?!・・・フハハ、いい響き〜!おい、悟浄!八戒!お前ら俺の部下にとりたててやるから感謝しな!



悟浄:兄貴ったらもうすっかり乗り気だな。



八戒:さすが、お師匠様。兄貴の扱いは天下一品だぁ。



三蔵:バルト、決意はよろしいですか?



バルト:ええ、命に替えてもやり抜く覚悟です。人々がいつまでも平和と幸福の中で暮らせるように・・・。









(おわり)


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posted by chu-o at 12:20| Comment(5) | TrackBack(0) | 中央のネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月22日

ストーリーウォーズ 第六章


ストーリーウォーズ

脚本:やくも

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第六章 「闇との戦い」

鏡:君を使って、この国を滅ぼすつもりだったけど、使えなくなったコマは処分するしかないよね。


(鏡の中から一人の男が現れる)


バルト:何者なんだ・・・お前は。


ヒルコ:僕は『ソロモンの悪魔』のうちが一人、ヒルコ。


バルト:ソロモン・・・?


ヒルコ:この世界に破滅をもたらす闇の住人たちのことです。バルトさん、あなたもまだ、こっちに戻る資格がある。暗黒結社の同志として歓迎しますよ。


バルト:・・・嫌だといったら?


ヒルコ:あなたは捨てた剣を再び手に握ることになる。


(ヒルコ襲い掛かる。バルト、玉座にあった剣を抜いて戦う。)


ヒルコ:本気じゃないですね?戦うのがそんなに嫌ですか?


バルト:・・・何年か前、アジアの島国に伝わる話を聞いたことがある。ある一組の夫婦に子供が生まれた。だが、両親が間違った結婚をしたために、その子どもは人の形をしていなかった・・・。その子どもの名が確か・・・ヒルコ。


ヒルコ:・・・両親は醜い僕を見てどうしたと思います?海に流して捨てたんですよ!生きたままね!僕に残されたものは一つしかない!それは・・・。


バルト:復讐か・・・それでお前は闇の世界に・・・。


ヒルコ:同情は無用です!!


(バルト、剣を弾かれる。)


ヒルコ:バルトさん、あなたの旅もこれで終わる・・・永遠に・・・。


ガヴ:旦那!!危ねえ!


(刃がガヴローシュを貫く。)


ガヴ:ぐおッ・・・。


(よろめき、倒れる)


バルト:ガヴローシュ!!!


(他の一同、かけつける)


白雪:そんな!


ドワフ:い、いったい、どうなっとるんじゃ?!


ヒルコ:まったく、とんだ邪魔が・・・。


(そのとき、ガヴローシュが倒れた状態からバルトが落とした剣をつかみ、不意に起き上がってヒルコを突き刺す)


ヒルコ:・・・そ、そん・・・。


(ガヴローシュ、崩れ落ちたヒルコの胸倉をつかみながら)


ガヴ:よく聞けバケモノ・・・俺の目が黒いうちは・・・旦那にゃ・・・指一本・・・。


(倒れるガヴローシュ、そしてヒルコ。死にそうな顔をしてバルトがガヴローシュに近づく)


バルト:ガヴローシュ・・・なんで・・・。


ドワフ:・・・死んじまった。あんなに元気だったやつが・・・信じられん。


悟空:で、どうやらあれが黒幕みてえだな。しかも、まだ生きてるぜ。・・・どうする?


ヤギ:・・・とどめは、あんたが刺せ。


(バルトにうながす)


バルト:ヒルコ・・・お前に感謝する。


(一同、驚く)

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次回 ついに最終章・・・!!

乞うご期待雷雷



posted by chu-o at 17:35| Comment(3) | TrackBack(0) | 中央のネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月15日

ストーリーウォーズ 第五章


ストーリーウォーズ 


脚本:やくも

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第五章 「王の間にて」



女王:鏡よ、鏡・・・。本当にこれでよかったの?街に火を放つなんて・・・。


鏡:女王様、何を言います。これも平和のため。歴史は女王様を称えることでしょう。


女王:私は賞賛なんかいらない・・・。私はただ・・・幸せになりたいだけなのよ。


バルト:あなたにとっての幸せとはなんだ?


女王:?!どこから入った?!


バルト:「昔とったきねづか」というやつか。屋敷の中に忍び込むのは得意でね。


女王:・・・お前、どこかで?


バルト:猟師に足を撃たれた私を助けてくれただろう?赤頭巾、覚えてくれているか?


女王:白い牙・・・おばあさまを殺したやつ!


バルト:・・・君のおばあさんの命を奪ったことに気づいたとき、私ははじめて人を殺したことを後悔した。
私が変われたのは君のおかげだ。死ぬ前に君にお礼が言いたかった。・・・でも、なぜ?なぜ優しかったあの君が?どうしてこんな暴君に?


女王:幸せになりたかったのよ・・・。この鏡の言う通りにしていれば、なんでもうまくいく!この国の王に見初められて、女王になれたのもこの鏡のおかげなのよ!


バルト:白雪姫を追い出すように言ったのもその鏡か?


女王:そうするのが・・・いいって・・・。


バルト:赤頭巾・・・君も本心では分かっているはずだ。自分が間違っていることに。


女王:・・・・・。


バルト:変わるんだ。誰しもが生まれ変われる。・・・君を救いたいんだ。もう、誰かが自分の罪で苦しむ姿
を見たくない。


女王:い・・・今からでも・・・やり直せるの?


バルト:簡単ではないだろう。だが君が望むならできる。自分の罪と向き合う勇気を持てば・・・。


鏡:女王様!騙されてはいけません!この狼はあなたのおばあさまのように、あなたも破滅させようと企んでいるのです!


女王:もう・・・やめて!女王、女王って!本当の王様はあなただったわ!魔法の鏡!私はあなたの奴隷でしかなかった!私は・・・一度も幸せなんかじゃなかった!


鏡:・・・いいのですか?私の言うことを聞かなければ、大変なことになりますよ?


女王:あんたなんか怖くない!ただの鏡のくせに!


鏡:いや、実は違うんですよね。(鏡から黒い刃が飛び出し、女王を貫く)


女王:・・・ッ!(鮮血と共に倒れる女王)


バルト:赤頭巾―!!


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第六章 「闇との戦い」につづく…

お楽しみにかわいい
posted by chu-o at 00:48| Comment(3) | TrackBack(0) | 中央のネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする